温泉もサウナも好きだけれど、「一緒に入るときはどっちが先?」と迷ったことはありませんか?
実は、順番や入り方によってリラックスの深まり方や心地よさが変わることがあります。
本記事では、温泉とサウナをより効果的に楽しむための正しい順番や入り方、そして温泉×サウナの相乗効果についてわかりやすく解説します。
温泉とサウナを組み合わせると何がいい?それぞれの効果と相乗効果
温泉とサウナは、どちらも体をじんわりと温め、リフレッシュやリラックスを目的として親しまれている温熱習慣です。
それぞれ単体でも十分に心地よい時間を過ごせますが、順番や組み合わせ方によって、より深いリラクゼーションを感じる人も少なくありません。
ここでは、温泉とサウナそれぞれの特徴と、組み合わせたときに期待できるポイントを紹介します。
温泉の主な効果

温泉には、温熱・浮力・水圧・成分といった4つの作用があるといわれています。
湯に浸かることで体が温まり、血のめぐりが良くなったように感じる人も多いでしょう。
また、泉質によっては肌あたりがやわらかく、なめらかな肌感を実感するという声もあります。
さらに、温泉のぬくもりに包まれることで副交感神経(リラックス)が優位になり、心身が落ち着くひとときを過ごせるのも魅力のひとつです。
サウナの主な効果

サウナは、高温環境の中で体を温め、発汗によってすっきりとした感覚を得られる入浴法です。
汗をかくことでリフレッシュ感を得たり、体の内側が温まることで代謝や自律神経が整うように感じるという人もいます。
また、温冷交代を繰り返すことで、気分がリセットされるような爽快感を味わえるのもサウナの醍醐味です。
温泉がじんわりと心と体をほぐしてくれるなら、サウナは高温でスカッと気分をリフレッシュさせてくれる時間と言えます。
温泉×サウナの組み合わせ効果
温泉とサウナを組み合わせることで、体が温まりやすくなり、心身のめぐりを実感しやすくなると感じる人も多いようです。
サウナでしっかりと体を温めてから温泉に入ると、全身が心地よくほぐれ、リラックス感が一層深まるといわれています。
また、温泉成分が汗で開いた毛穴に触れることで、肌がしっとりと整うように感じられるという声もあります。
じっくりと温め、穏やかに休むことの繰り返しによって、“ととのう”感覚をより豊かに味わえる入浴スタイルといえるでしょう。
ダイエット・美容など女子にうれしいポイント
温泉とサウナの組み合わせは、心身を整えたい人や美容意識の高い方に人気の入浴法です。
サウナでたっぷり汗をかくと、体のめぐりがよくなったように感じ気分もすっきりします。
そのあとに温泉に浸かることで、肌の表面がやわらかくなり、しっとりとしたうるおいを感じやすくなるのも魅力です。
また、温まることで顔色が明るく見えたり、冷えがやわらぐと感じる方も少なくありません。
サウナが「内側から整える時間」、温泉が「外側から癒す時間」と考えるとわかりやすいでしょう。
どちらも無理のない範囲で取り入れることで、リフレッシュとセルフケアを兼ねたひとときを楽しめます。
温泉とサウナ、どっちが先?効果を高める正しい順番

温泉とサウナを両方楽しむ場合は、「温泉で軽く体を温めてからサウナに入る」順番がおすすめです。
この“下茹で”と呼ばれるひと手間を加えることで、サウナで急に高温にさらされるのを防ぎ、汗が出やすくなると言われています。
一方、冷えた体のままサウナに入ると、心臓や血管に負担がかかることも。
事前に温泉で体をほぐしておくことで、より安全に、そして心地よくサウナを楽しめます。
温泉とサウナを組み合わせた正しい入り方
両方を組み合わせて入る際は、「温める → 整える → 休む」という流れを意識するとスムーズです。
以下のステップを参考にしてみましょう。
まずは軽く体を洗い、数分だけ温泉に浸かって体を温めます。
汚れを落としつつ、汗をかきやすい状態に整える準備です。
深呼吸を意識しながら、無理のない時間で入ります。
慣れないうちは1〜2セットでも十分。
体の芯が温まり、気分がすっきりするのを感じられるはずです。
サウナ後は汗を流してから水風呂へ。
いきなり全身を沈めず、手足など心臓から遠い部分から慣らすのがポイントです。
無理せず、顔をつけたり首まで入らなくてもOK。
水風呂の後は体を拭いて、座って深呼吸をしながら休憩を。
体が自然に落ち着いていく“ととのう”感覚を味わう時間です。
この②〜④の流れを2〜3回ほど繰り返すと、リラックス効果をより感じやすくなります。
サウナと水風呂を終えたあとは、温泉でゆっくり温まって締めくくりましょう。
温かいお湯がより心地よく感じられ、リラックスした時間を楽しめます。
ただし、のぼせを防ぐためにも熱すぎるお湯は避け、ぬるめの温度を選ぶのがおすすめです。
季節や体調に合わせた入り方のポイント
冬は冷えた体で急にサウナの熱にさらされるのを防ぐため、下茹でとして温泉に浸かるのがおすすめです。
一方、夏場はすでに体に熱がこもっていることがありますので、のぼせるのを防ぐためにサウナ前に10秒ほどの水シャワーを浴びたり、軽く水風呂で体を整えるのも良い方法です。
また、体調に不安があるときや疲れが強いときは、入浴を控えたり短時間・低温で無理なく楽しみましょう。
温泉×サウナ利用時の注意点・マナー

ここまで、温泉とサウナの順番や入り方を紹介してきましたが、より快適に楽しむための注意点とマナーもチェックしておきましょう。
温泉とサウナを快適に楽しむためには、基本的なマナーと安全面への配慮も欠かせません。
注意点①入浴前後の水分補給は必須
発汗が多くなるため、脱水を防ぐためにも意識的に水分をとりましょう。
入浴前後に200~300mlずつの補給が目安で、飲み物はカフェイン・アルコールを含まない水・スポーツドリンク・お茶を選びましょう。
一気に飲むと吸収されず排出される水分の量が多くなるので、外気浴中などにもこまめに補給することも大切です。
注意点②食後・飲酒後の入浴は避ける
食後すぐの入浴は、消化器や循環器に負担をかけてしまうため、食後は落ち着いてから入りましょう。
目安として、食後2時間ほど空けてから入浴するのがおすすめです。
また、空腹時も血糖値の低下などで体調を崩すおそれがあるため避けましょう。
さらに、飲酒後の入浴やサウナ浴は血圧が急変しやすく非常に危険です。
体調を崩す原因になるため、絶対に控えてください。
注意点③温泉後にサウナへ入るときは体を拭く
体が濡れたままだと発汗しにくく、サウナ内の衛生にも影響します。
サウナに入る直前に肌表面の水分を拭っておくことで、よりサウナの健康効果を得やすくなります。
注意点④サウナ後は必ず汗を流してから水風呂・温泉へ
汗を流してから浴槽に入ることは、周囲への配慮としてもマナーとしても大切です。
これらを意識することで、温泉とサウナの両方をより安全に、心地よく楽しむことができます。
温泉とサウナのよくある質問|順番・入り方・注意点まとめ

最後に、温泉×サウナの組み合わせについて、よくある質問5つに回答します。
- Q1. サウナは何セットくらいが目安ですか?
- Q2. 時間がないときの入り方は?
- Q3. サウナのあと、すぐ温泉に入ってもいい?
- Q4. 最後に体を洗うべき?
- Q5. のぼせやすい人・高血圧の人の入り方は?
Q1. サウナは何セットくらいが目安ですか?
初心者なら1〜2セット、慣れてきたら3セット程度が目安です。
体調・気温・施設の環境によって感じ方は変わるので、“気持ちいい範囲”で終えることが大切です。
Q2. 時間がないときの入り方は?
短時間で楽しみたい場合は、「温泉→サウナ→水風呂→外気浴」の1セットだけでもOKです。
温泉でしっかり体を温めておくことで、サウナの時間を短くしてもすっきり感を得られやすくなります。
Q3. サウナのあと、すぐ温泉に入ってもいい?
はい、問題ありませんが、必ず汗を流してから入りましょう。
サウナ後は毛穴が開いているため、温泉のお湯をより心地よく感じやすいタイミングです。
ただし、高温のお湯はのぼせやすいので、ぬるめの温泉を選ぶのが安心です。
Q4. 最後に体を洗うべき?
最初に体を洗っていれば、基本的には不要です。
浴室から出る前に、シャワーで身体表面を洗い流す程度で問題ないでしょう。
また、サウナ・温泉のあとの石けん洗いは、開いた毛穴を刺激して肌が乾燥しやすくなる場合がありますので、過剰な洗浄は不要です。
ただし、以下のような温泉では洗い流したほうがよいでしょう。
- 硫黄泉・酸性泉・強塩泉など、成分が肌に残りやすい泉質
- 夏場や皮脂分泌が多いとき
温泉施設の場合は、施設の案内に従って判断するのが一番安心です。
Q5. のぼせやすい人・高血圧の人の入り方は?
体調に合わせて短時間・低温を心がけましょう。
サウナについては無理に我慢せず、温度の低いサウナ(ミスト・塩・スチームタイプなど)を選ぶのもおすすめです。
不安がある場合は、必ず医師に相談してから利用してください。
まとめ|温泉×サウナでととのい・癒しを最大化

温泉とサウナは、どちらも体を温めてリラックスを促す素晴らしい習慣です。
それぞれの特徴を知り、「温泉でほぐす → サウナで整える → 温泉で締める」という流れを意識するだけで、心身のリフレッシュ度が大きく変わります。
たとえば、
- 疲れを取りたいときは「温泉を長め+サウナ短め」
- 気分をスカッと変えたいときは「サウナ中心+外気浴たっぷり」
など、その日の体調や気分でアレンジするのもおすすめです。
大切なのは、無理をせず、自分にとって心地よいペースを見つけること。
季節や体調に合わせて入り方を工夫すれば、温泉とサウナは“ただの入浴”から、最高のリセット時間になります。
参考文献・サイト:
加藤 容崇 著(2020年)「医者が教えるサウナの教科書 ビジネスエリートはなぜ脳と体をサウナでととのえるのか?」
日本温泉協会「温泉及び温泉地の効果」
Tanjaniina Laukkanen ら(フィンランドほかの国際共同研究)(2019年)「Recovery from sauna bathing favorably modulates cardiac autonomic nervous system」
